最近「民泊」という言葉をよく目にするようになりました。なんとなくこんな感じとはわかっているものの実際にどんなものなのか、実態をご存知の方は意外に少ないのではないでしょうか?
民泊とは?
「民泊」とは簡単に言えば、民家の空き部屋や個人所有のマンションなどを第三者に宿泊所として貸し出すことです。本来は無償で民家を貸し出すことを指すことばでしたが、最近では有償で部屋を貸し出すビジネスモデルとしての「民泊」を指すようになっています。
民泊の広がり
「民泊」の火付け役と言えるのが「Airbnb(エアビーアンドビー)」です。元々はアメリカで立ち上げられた会社で、部屋の一部、別荘などを宿泊施設として貸し出す「ホスト」と、部屋を借りたい「ゲスト」の間を取り持つ仲介を行うサービスで、日本でも2014年5月から「Airbnb Japan」が設立され、サービスが開始されました。
空き家や使われていない間の別荘の活用など、シェアリングエコノミーの観点から注目を集めています。
また、ビジネス面でも注目を集めており、投資用マンションを民泊として活用する動きも活発化しています。
特に東京オリンピックが差し迫る中、ホテルなどの宿泊施設の不足、大人数で宿泊することができる施設の不足などの面でも、民泊は期待を集めています。
今まで旅館業法ではグレーゾーンのまま運営されてきた民泊ですが、政府は外国人旅行客の増加による宿泊先の不足を緩和するため、民泊を法的に整備しようと動き始めています。その最たるものが東京・大阪の国家戦略特区における「民泊条例」です。
日本に滞在する外国人に向けた民泊事業を目的としていますが、日本人が活用することも可能です。当初は6泊7日以上と使いづらい条件でしたが、改訂され2泊3日から使えるようになりました。
さらに「民泊新法」の制定に向けて調整されており、制定された後は特区以外でも合法的な民泊の運営が可能になります。民泊新法は早ければ2017年度中にでも施行される見込みで、ビジネス面でも期待が持たれているのです。